【2016年新歓企画!】 BOPビジネスって何⁇
- 新井 康平
- 2016年3月31日
- 読了時間: 4分
皆さんお久しぶりです!SIBOP10期代表になりました新井です。
先日、ミャンマーでの調査報告書を企業様に提出させていただきました。
ここ1ヶ月グラフ・レポートの作成のためにパソコンの前でただでさえひどい猫背をさらに丸め込んていたわけですが
それもやっとひと段落……なんていうわけには行きません!
新歓です。新歓の季節がやってきました。
気づけば今日からもう4月なんですねー。ついに春がやってきました。
元気があればなんでも出来るということで、「新歓企画」やってみようと思います!
以前から興味を持っていただいた方から、SIBOPって何してるの⁇ という質問が相継いでいたため、「SIBOPとは何なのか」というテーマについて色々書いていこうと思います。
今回はSIBOPのアイデンティティとも言える、「BOPビジネス」について簡単に説明し、
さらに私たちが掲げるビジョンについてお話しようと思います。
BOPとは”Base of the Economic Pyramid”の略で、年収3000ドル以下の低所得者の人々を指します。
BOP層の人々は世界に約40億人いて、世界人口の72パーセントを占めるとも言われています。
BOPビジネスとは、そんなBOP層の人々を対象に、有益な製品・サービスを展開することで、彼らの生活水準向上に寄与しつつ、企業も発展するという持続的なビジネスモデルのことです。
重要なのは、これが新興国、先進国がお互いwin-winの関係であるということです。
win-winであるからこそ、先進国の企業にもビジネスをするメリットがあり、ビジネスモデルとして持続的なものとなっていきます。
一つ例をあげてみましょう。
BOPビジネス成功例としてはあまりにも有名ですが、ヒンドスタン・ユニリーバ(インドにあるユニリーバのグループ会社)のケースです。
インドでは従来、BOP層の人々が洗剤やシャンプーを買うことができなく、体や服を洗うことができないという問題がありました。
その日暮らしで収入が不安定な彼らにとって、ボトルで売っている洗剤やシャンプーは、とてもではないですが手が届くような値段ではありません。
そこにユニリーバは着目し、洗剤やシャンプーをボトルなどの大きな単位ではなく、小袋に分けて販売するという方法をとりました。
これによってBOP層の人々は必要な時に必要なだけの洗剤、シャンプーを買うことができるようになり、衛生問題が改善されるとともに、
ユニリーバが商品の販売員として現地農村部の女性を雇うことで、多くの女性の雇用が創出されました。
ユニリーバにとっても、このシステムをとることで、従来取りこぼしていた膨大な数のBOP層の人々の需要を獲得したので、利益を得ることができます。
さらにBOP層は将来のマーケットに置けるネクストボリュームゾーンであると言われているため、長期的にもユニリーバが得る利益は大きいと推測されます。
私たちの活動は「このようなBOPビジネスを『日本企業』が行うことに対して、学生として何か貢献できないだろうか。」という思いから始まりました。
実際に新興国の生活改善に与える影響として、企業が持つ力はかなり大きいものだと思います。人々を巻き込んでビジネスを起こすからこそ、その後の彼らの自立につながります。
同時に、蟻地獄のような低成長時代の中にいる日本だからこそ、今、このように海外のBOP層に目を向けていくことは、将来の自国の成長を担保するものとなります。
新興国の人々の暮らしを支えることも重要ですが、呑気に構えて「支援」することだけを考えていては、いずれ日本は完全に世界のマーケットから置いてけぼりにされてしまいます。
「日本と新興国が共に持続的に発展できる社会の実現」これが私たちの掲げるビジョンです。
これを達成できるように、今後とも精進していきます。
気づいたら真面目なお話になっていたので、今回はエイプリルフールとかはありません。
というか「エイプリルフールの4月1日は嘘をつかなくてはいけない」的な半ば強制的な日本の風潮はよろしくないと思います。
あまり嘘をつかない人間としてこれほどまでに過ごしづらい日はないです。嘘です。

写真:ミャンマーにて、頬にタナカを添えて

写真:ミャンマーで買った小袋のシャンプー。ユニリーバのものではないですが、東南アジアにも小袋販売というモデルは広まっているようです。
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